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透明にすべて

by 中村菜月

ここ最近、ずっと光に感動している。季節の変わり目って光がうつくしいのでしょうか。

窓の隅に溜まった光、薄く水色がかった空気、信号機

からだの中にビー玉のような部分があって、そこがぐらっとする。身体中の痛みが解れて、はじめて、身体中が痛かったことを知る。

光に感動しているのか、影に感動しているのかはよく分からない。

鉛筆でノートに文字を書く。鉛筆の色は黒だと思い込んでいた。少し考えれば、黒ではなくてグレーだと思えるだろう。けれども、もっと懐疑の目で見ればそれはとたんにオパールのような様々な色を見せてくる。

床でねっころがっていた。

わたしのすぐとなりにはスマホがある。その画面が部屋の景色を映している。おかしいなと思った。部屋の、遠くの壁が映っていたのだ。

ちゃんとわかるひとには、光がどのように反射してどのようにこの画面に映っているのかきっと分かるのだろう。

わたしにはわからない。それにしても変だと思った。

物はモノとしてそこにあるだけじゃなくて、色(光)としてすべての場所にあるということ?

色が表面にしか無いということはわかった。

表面さえあれば、色はどこにでもあるということ?

空間に紙をすっとぶら下げれば、なにかが映る。それはそこらじゅうに浮遊していた光が紙に付着するから?

紙よりも、鏡の方がわかりやすいだろう。

空間に鏡をすっとたてれば、景色がよく映るでしょ。窓が映ったとする。まぶしいよね、日光が反射するから。

そのときに、どう思った?

映っている景色は全て偽物?偽物だよね。だって、鏡に映っている窓は開けたり閉めたりできませんから。

だけど、気付かない?本物がある。そうそう、光、あれってさ、本物じゃない?

本物だよね。てことは、映っている景色も、物としては偽物なんだけど、そこから浮遊している色はたぶん本物で、あれは鏡に映っているわけじゃなくて、付着してるんじゃない?

でも空間には色がないの。なんでえ?

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